書籍・雑誌

モンテ・クリスト伯

いやあ、うわさにたがわず、面白かったです。

もし、今買おうかどうか悩んでいたら、迷うことなく買うことをおすすめします。
文庫で7巻ありますが、そんなものは問題ありません、読んでるうちにすぐ終わります。
読む時間がないというのも心配ありません、読み始めれば、読む時間を作るようになるはずです。

あらすじは超有名なんで、なんとなくどんな感じかは知っていたんですが、ファリア司祭が出てきたあたりからぐんぐん話しに引き込まれていき、そのまま結末まで一気に進んでしまいました。
じっくりと進む展開に、ここまで詳細に書いていく必要があるんだろうか、と思ったこともあったんですが、最後まで読み終わってみると、ああ、ここまで書くことに意味があったんだなあと考え直しました。ここまで書かないと、エドモン・ダンテスの最後の心境に違和感を感じてしまうのかもしれないと思ったわけです。
まあネタバレするのもアレなんで実際読んでみてほしいんですが、最後の感動はダンテスに対する共感が不可欠です、ダンテスの心の動きに沿って読んでいく必要があるわけで、そうなるためにはダンテス以上に相手側の描写を重ねていく必要があるのです。

と、いうわけで、長いのにも意味はありますし、実際読んでて面白いので、本当に一気に読めてしまうと思います。
GWは終わりましたが、次の連休に向けて読むものを探してる人は、一度検討してみてはいかがでしょうか。

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メモ:エドモン・ダンテスの獄中生活

モンテ・クリスト伯を読んでます。
いやあ、うわさにたがわぬ面白さで、非常に先が気になります。
話自体も気になるんですが、実はもうひとつ気になることがあって、果たしてエドモン・ダンテスは14年間何をしていたのか、いまいちよくわからないんですね。
そこで、本文中の手がかりから、彼が大体何をしていたか整理してみようかなあ、と思ってます。
ググッた方が早いかもしれませんが、強烈なネタバレ食らうのもいやなので。
以下にあるものは全て岩波文庫から出ている山内義雄訳の「モンテ・クリスト伯」をもとにしてます。

まずは刑務検察官の巡視のときに出てくる、収監されてから17ヶ月と言う台詞です(1巻270頁)。ここまでは何もわからずにただとらわれている状態です。
ここでダンテスは検察官に自分のことを自由にしてくれるよう嘆願し、そしてその結果をまちます。
この待っている期間は、2週間+3ヶ月+6ヶ月=9ヶ月半です、が、なぜか本文では10ヶ月半になっています(1巻285頁)。いやがらせでしょうか。まあ、10ヶ月半が正しいとして、この時点で27ヶ月=2年3ヶ月が経過したことになります。そして、それからさらに1年後、典獄が変わったという記述があり(1巻286頁)、3年3ヶ月経過したことがわかります。
その後ダンテスは囚人がたどるあらゆる不幸の段階を経験し、気がつけば4年が経過しています(1巻296頁)。7年3ヶ月です。
ダンテス自身は牢にはいっておよそ6年(1巻307頁)といっていますが、時計も持たない、囚人の言うことです、気にしないことにしましょう。
さらにもうしばらくして、運命の師ファリア司祭に出会います、ここでダンテスは自分がつかまったときに、満19歳になりかけていた、と言い、それを受けてファリア司祭はではまだ26にはなっていまい、とつぶやきます(1巻315~316頁)、ということは上の計算はまんざら間違ってなさそうです。
運命の出会いの後、ダンテスは1年間彼の教えを受けます(1巻370頁)、8年3ヶ月です。
ここでファリア司祭が再度脱獄を計画し、2人でトンネル堀を進めます。
とまあここまでは順調なんですが、難しいのはここからで、そのトンネル堀りには1年を越える月日(1巻375頁)がかかっているというのはまあよいとして、その後、「穴は15ヶ月の後にできあがった」という記述があります。どこから数えてなのかわかりません。まあ長めに数えて1年+15ヶ月=2年3ヶ月、合計で10年6ヶ月経過したことにしましょう。

ここから先は脱出し、ダンテスが14年の歳月が流れたと知るまで、具体的な年月は出てきていないと思われます。
つまりおよそ3年半の間、ダンテスとファリア司祭はいろいろと胸に思うところはあるにせよ、父親と息子のような絆をはぐくんでいたということになるのでしょう。
で、あればファリア司祭を失ったときの悲しみいかばかりか、とあらためて胸に来るところがあります。

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黒死館殺人事件

去年の夏に一度読んでるんですが、気に入って新しい本を買ったので再読。
名探偵法水麟太郎が事件を解決する話なんですが、そこには悪魔がどうしたとか、聞いた事のない反射運動がどうたらとか、解けるわけねえだろと思わずつぶやきたくなる暗号とかが満載されていて、飽きることがありません。
いろいろよくわからないことが書いてありますが、あまりきにしないで法水という探偵の持つ魅力を存分に楽しんだほうがよいと思います。
なにしろ、この法水という探偵は、ホームズを代表とする名探偵であり、あらゆる問題をあっというまに解いてしまうのですが、にもかかわらず事件がさっぱり解決していかない、いわば探偵小説における刑事役のようでもあり、また、時には実際の犯人が行っていない犯罪方法を創出する、いわば犯人役までも兼ねているような人物なのです。
一応熊城や支倉といった本当の刑事役もいるのですが、法水の言うことに驚いているか、でなければ皮肉を言っているか、もうほとんどいないのと同じレベルの存在感しかありません。
読めば読むほど事件の真相には興味がなくなってくる、不思議な魅力の小説だと思います。

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眠れない一族

おもしろいです。
怖い話なんですが非常におもしろいです。

致死性家族性不眠症という、恐ろしい病気の遺伝子をもった家系の物語と、その病気の原因でもあるプリオンの発見の物語とが中心になっています。
特にプリオンを発見するまでの過程は非常に面白い部分です。
プリオンに関するあれやこれやが詰まっており、これを読んだあとはTボーンステーキを食うのを敬遠したくなることうけあいです。

基本的に目からうろこボロボロボローーーな本なんですが、帯にある、80万年前に食人をしていて云々というのはいまいち納得がゆかない部分があります。
本にあるところでは、プリオン遺伝子のヘテロ接合体が異常に多いのは昔食人をしていて、ヘテロ接合体でなければ生き残れなかった(ヘテロ接合体はプリオン病にかかりにくい)からということらしいのだが、その直後に、「日本人はホモ接合体が多い」と書かれているではありませんか。
と、いうことは、50万年ものあいだ淘汰圧がなければホモ接合体は十分に数を増やせるということなわけで、それって説明になっていないのでは、と思うわけです。

自分でかいててわけわかんなくなってきましたが、多分私が何か勘違いしてるんだと思います。
とにかくおもしろい本なので、是非おすすめします。

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「利己的な遺伝子」読了

え~らい時間がかかりましたが、本日読了。

誰もがなんとなく知っている淘汰というものが、一体どの単位に(種?群?)対して働くのかといったところから始まって、最終的にはすべての生命の誕生に必要不可欠なのは自己複製子だけというところまで話はひろがっていく。豊富な例とたとえ話で難しい話もなんとなく理解できるようになっている。
非常に面白かった。
関連の本も何冊か読んでみたいところ。

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カラマーゾフの兄弟

2年くらい前だろうか、もっと近い話だったかもしれないが、金原ひとみ(?)とかいう人が新聞でカラマーゾフの兄弟を読んで非常に面白かったという話を書いていた。それ以来なんとなく気になっていたせいか、ネットやその他なんかの本などで何度もこの本は面白いと、思わず徹夜をしてしまうほど面白いとの評判を目にするようになった。
で、まあいつかきっかけができたら読んでみようとずっと思っていたのだがちょうどタイミングのいいことに、光文社から新訳が出たので、この盆休みを利用して読んでみたわけである。

光文社からでているのは5分冊になっていて、1~4巻がそれぞれ1部~4部に対応している。最後の5巻はエピローグなる60pくらいの後日談と、訳者の人による解説などが載っている(これはまだ全部読んでない)。
各部1巻の構成なので、各巻の厚みが違う、基本的には後の巻になるほど厚くなっていく。前に本屋でみかけた別の出版者からでていたのは3巻くらいしかなかったような記憶がある、ひょっとするとそちらはかなり文字みっしりだったのかもしれない。こちらは文字が結構おおきくて読みやすいのは確か。その代わりお値段はそれなりにする。

で、感想だが、結論から言えば、よくわからなかった。楽しめたは楽しめた、が、徹夜するとかそういうのは特になかった。

内容としては1部と2部で「事件」にいたる背景、3部で事件と、事件に重大にかかわるある人物の行動の詳細、そして4部がその事件の真相と裁判の結末が描かれる。こう書くとちょっとしたミステリ小説のようだが、これは私の書き方が悪いだけで、ミステリの要素ははらんでいるものの、中身はもっといろんなものをはらんでいて、神は存在するか、不死は存在するか、などなど、個性と教養をそなえた登場人物があれやこれやと議論していたりする。
で、個人的にはこの小説の面白さというのは2部と3部に集中しているように思う。特に2部にある大審問官と、それに対応するゾシマ長老の話は非常に面白く、キリスト教の話をしているのだが、全然興味がなくてもなんだかひきこまれてしまう魅力がある。それ以外の箇所については妙にまじめな難しい話を延々としているような感じで、ついていけないところも多々あり、あまりよい印象がない。
ただ、それでもついつい先が気になって読んでしまったあたり、やはり面白いのかもしれず、私自身の修行の足りなさが原因なのかもしれない。
いずれ時間があるときにもう少しじっくりと読み直してみると、また違った感想が得られるかもしれない。

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サム・ホーソーンの事件簿5

その名のとおりシリーズの5冊目。
もう50編以上書いてるのにまだある一定水準以上のネタがでてくるというのはすごい(トンデモとかずっこけそうになるのとかもあるけど)。
今回も様々な不可能状況をサム先生が解いてゆく。
個人的ベストは田舎道に立つ郵便受けの謎
次点はさすが賞をとっただけある園芸道具置き場の謎
園芸~の方はこの間読んだ凶鳥の如く忌むべきものに通じるところがあり。といってもネタがかぶってたりとかそういうのではないけど。
今から6巻が楽しみなところ。

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凶鳥の如く忌むもの

何かの折、書評をさがしているときにたまたま一緒に書かれていたのを読んでためしに読んでみることにした本。

鳥人の儀という儀式をやってた巫女さんがわずか20分ほどの間に消失してしまうという話。
見た感じものすごく地味な印象を受けると思いますが、実際地味です。
特に前半から中盤、いや終盤にさしかかるあたりまでものすごい退屈さになんどか読むのをやめようかという気になる。ホラーというわけでもなく、おもしろ薀蓄があるわけでもなく、まあ途中で密室の講義的な推理合戦がありますが。ちょっとした冒険が始まるまではつらいと思います。

が、もし今読んでいる途中の人がいたなら(いたらここ読んでないと思うけど)、あるいは途中で投げ出した人がいたなら、最後まで読んでみる価値はあると思う。
少なくともガッカリするようなトリックではないと思います。

ここからネタバレ警報

メイントリックが明かされたとき、「ゴルゴ?」って思ったの私だけじゃないですよね。

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怪奇小説傑作集5

理由はなんだったか忘れたが、昨年の夏ぐらいに怪奇小説のようなものが読みたくなり、「怪奇」の名のつく本をいくつか購入した。
これはその中の一冊。「5」とついているとおり、シリーズの5冊目。ドイツとロシアの怪奇小説計9編が収録されている。
英米編にくらべるとやっぱり少々落ちるなあといったところが本音。
個人的ベストは「イグナーツ・デンナー」
以下簡単な感想。

「ロカルノの女乞食」
非常にオーソドックスな怪談でした。

「たてごと」
怪奇小説傑作集のシリーズだったか別の本だったかでほとんど同じ筋のを読んだ記憶があったせいで、最初の数ページで結末まで見えてしまったのが残念。こういう話は以外と多いのかもしれない。

「蜘蛛」
これまた夢野久作の作品だったか、別のだったかで似たような話を読んだ記憶あり。ただし、こちらは日記形式で徐々に徐々に恐怖が高まっていく構成ということもあって結構楽しめた。

「イグナーツ・デンナー」
タイトルは人の名前、この名前をもった悪人が善良な狩人を不幸に叩き落し、ついでに堕落させようとする話。正直こんな悪人に見込まれたら普通の人には対抗などできるはずもなく、実際絶望に叩き落されるのですが、狩人は善良であり続けようとする意志の強さを捨てずに抵抗しつづけます。ああ、狩人はどうなってしまうんだろう、とドキドキハラハラ楽しく読めた1編。

「深夜の幻影」
ここからロシア編。
オーソドックスな幽霊話かと思いきやよくわからないところに着地してしまったという印象。

「犠牲」
不幸に飲み込まれていく家族が描かれているのだと思いますが、正直よくわかりませんでした。

「妖女(ヴィイ)」
子供のころ、水木しげる等の漫画でなんどか読んだことのあったので、ああこれが元ねたなのか、となんだか嬉しい気持ちにはなったものの、いまいち楽しめず。どうなるのかほぼ知ってるってのがよくないのでしょうかね。

「黒衣の僧」
神経の参ってしまった博士が、黒衣の僧に出会う話、と思ったら実は幻覚だったということになってみたり、でも治療前の方が健全だったような気がしてみたり。読み終わってから本当に黒衣の僧は幻覚だったのだろうか、とふと考えてしまった。

「カリオストロ」
よくある魔法使いとそいつのつれている美女と、青年の話かと思い、実際その通りだったわけですが、最後の数行を読んでそのあまりの潔さというか、投げっぱなしぶりというか、開き直りというか、とにかくなんだか感動しました。

最後の方はもうなに言ってんだか自分でもよくわかりませんが、なんかの参考になれば嬉しいです。

以上

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